尿失禁
尿失禁とは「自分の意思に反して、尿がもれる」ことです。
排尿・畜尿のシステムがくずれ、自分の意思とは関係なく膀胱がちぢんだり尿道がゆるんだりして、尿がもれます。
このような症状はありませんか?
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腹圧性尿失禁
せき・くしゃみをした時、笑った時、重いものをもった時、尿がもれる
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切迫性尿失禁
急に尿がしたくなり、がまんできなくて尿がもれる
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溢流性尿失禁
おしっこが出にくく、膀胱がいっぱいになりあふれて尿がもれる
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機能性尿失禁
手や足が不自由で時間がかかるため尿がもれる
認知症のため、場所がわからず尿がもれる
尿失禁はめずらしい症状ではありません!
こんな症状に悩んでいるのは、自分だけではないか?
恥ずかしくて誰にも言えない
20代の若い方から中高年の方に至るまでかなり多くの方が、尿失禁で悩んでおり40歳以上の女性の3人に1人が尿失禁を経験していると言われています。
尿失禁は、高齢者特有の症状でもなければ、めずらしい症状でもありません。
男性も尿失禁を経験しています!
40歳から75歳の男性におこなったある調査によると10人に1人に尿失禁の経験がありました。
尿失禁のある方のうち「尿失禁を何とかしたい」と思っている方が、5人に2人いる一方で「高齢だからしかたがない」と考えている方が、3人に1人いました。
尿失禁を「恥ずかしい」と思っている方が多いのですが、「年のせいだから・・・」とあきらめている方が多い。
そのために、なかなか治療しようという意識につながりません。
尿失禁は本人が「困る」と思えば病気になります
尿失禁とひとくちに言っても、原因もさまざまならば、程度もさまざまです。
「くしゃみをした時に生まれて初めて尿がもれた!」と受診される方
期間の差
「長い間パッドでがまんしてきたけれど限界です!」と受診される方
少し下着が汚れても気にならない方
意識の差
外出をひかえるまで悩んでいる方
本人の受け止め方に差があるため、困っていなければなかなか治療につながりません。
尿失禁にはいろいろな原因があります!
泌尿器の病気
- 過活動膀胱
- 前立腺肥大症
- 膀胱炎
- 間質性膀胱炎
- 前立腺炎
- 前立腺癌
- 膀胱癌 など
その他
- 過度の飲水
- ストレス など
泌尿器以外の病気
- 脳梗塞などの脳血管障害
- 脊髄損傷
- 糖尿病
- 認知症
- 睡眠障害 など
原因を知ることが治療につながります。
腹圧性尿失禁には骨盤庭筋体操が効果的です
骨盤庭筋体操とは、骨盤底筋(肛門挙筋および尿道周囲、膣周囲の括約筋群)をきたえる運動です。
軽症の腹圧性尿失禁に効果があり、切迫性尿失禁と重なっている場合にも効果が期待できます。
肛門(と膣)を「5秒間ギュッとしめてからゆるめる」という動作を繰り返します。
2~3ヶ月の間、毎日続けると8割ぐらいの人に効果があります。
外出先で恥ずかしい思いをして心に傷を負っている方も少なからずいます。外出を控えなければならない位に、日常生活に支障を来している方もいます。普段はもれないけれども、せきやくしゃみをすると漏れてしまう方もいます。
「困っている」全ての方が治療の対象となります。
「この程度ならがまんできる」「としだから仕方がない」と思わずにお気軽にご相談ください。