性感染症
本人だけではなくパートナーの診断も不可欠
性感染症は本人だけではなくパートナーの診断も不可欠となります。また、最近では性の多様化やオーラルセックスを提供する性風俗店を背景に、咽頭を介して性感染症に感染する人も増えています。 女性の場合は特に自覚症状に乏しい場合があり、放置することで不妊症や母子感染につながることもあります。何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください
性感染症の種類
診察でわかる性感染症
- ヘルペス・コンジローマ など
尿検査でわかる性感染症
- クラミジア・淋菌 など
血液検査でわかる性感染症
- 梅毒・HIV・B型肝炎・C型肝炎 など
性感染症について
性器ヘルペス
【潜伏期間】
3~7日間程度
【症状】
亀頭や陰茎、陰唇などに多数の水泡ができます。
水泡が破れて潰瘍になることもあります。
外陰部に違和感や疼痛があります。
【診断】
診察により診断します。
【治療】
抗ウイルス薬の内服で治療します。
尖圭コンジローマ
【潜伏期間】
1~3ヶ月程度(半年以上のこともある)
【症状】
亀頭や陰茎などに多数の乳頭腫ができ、徐々に増加・増大します。
かゆみや痛みはありません。
【診断】
診察により診断します。
【治療】
「外用薬による薬物療法」と「凍結療法・蒸散療法などの外科的療法」があります。
当院では外用薬(軟膏)による治療を行っています。
再発率が20~30%であるために、治療を繰り返さなければならないことがあります。
淋菌性尿道炎
【潜伏期間】
1~7日間程度
【症状】
尿を出すときに激しい痛みがある。
尿道の出口から膿が出る。
尿道に不快感がある。
【診断】
尿検査で診断します。
遺伝子診断法(PCR法)で確定診断をします。
【治療】
抗菌薬の内服に対する耐性が増えているため抗菌薬の注射で治療します。
クラミジア性尿道炎
【潜伏期間】
1~3週間程度
【症状】
淋菌性尿道炎よりは症状が軽い。
無症状のこともある。
【診断】
尿検査で診断します。
遺伝子診断法(PCR法)で確定診断をします。
【治療】
抗菌薬の内服で治療します。
梅毒
【潜伏期間】
3週間程度
【症状】
- 第1期
感染から3週間程度で、亀頭や陰茎、陰唇などの性器や口の中に硬いしこりや、ただれができ、その周囲のリンパ節が腫れます。 - 第2期
1~3か月たつと手のひらや足のうらなど全身に赤い発疹があらわれます。 - 第3期・第4期
さらに進行すると皮膚や心臓・血管・神経に異常を来します。
【診断】
血液検査で診断します。
【治療】
抗菌薬の内服で治療します。