漢方における病態について
元気で過ごすためには、いかに健康を維持するかがカギとなります。漢方ではちょっとした不調を、病気の一歩手前の「未病」ととらえて治療します。放置しておくと本格的な病気になるために、早期病気の芽を摘もうという考え方です。日々の健康管理に漢方をとりいれることが、健康であることの秘訣といえます。
漢方薬の治療では、漢方薬独自の考え方である、気虚(ききょ)・血虚(けっきょ)・水滞(すいたい)・脾虚(ひきょ)・腎虚(じんきょ)などを病態としてとらえ、それぞれに対応する生薬が含まれたものを処方します。
気虚 (ききょ) |
気力が衰え、食欲がない状態疲れ、冷え、耳鳴り、動悸、倦怠感、便秘や下痢など |
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血虚 (けっきょ) |
栄養が不足し、循環が悪い状態顔色が悪い、皮膚に艶がない、やせる、貧血、めまいなど |
水滞 (すいたい) |
体内の水のバランスが崩れた状態むくみ、関節の腫れ、鼻水、下痢など |
脾虚 (ひきょ) |
胃腸や心臓、血管が弱ることで生じる状態食欲がない、疲れやすい、顔色が悪い、手足が冷えるなど |
腎虚 (じんきょ) |
加齢によって体が衰える状態腰痛、脱毛や白髪、難聴や耳鳴り、下肢の冷え、尿失禁、など |
漢方薬の飲み方
漢方薬の飲み方
基本的には、水か白湯で飲むようにします。
お茶やコーヒー、牛乳などでのむと互いの成分と反応して、漢方薬の効き目が弱まってしまうことがあります。
子供の服用の目安(医師の判断で変わります)
0歳児 | 大人の量の1/6~1/5 |
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1歳児 | 大人の量の1/4 |
3歳児 | 大人の量の1/3 |
小学校低学年 | 大人の量の1/2 |
小学校高学年 | 大人の量の2/3 |
中学生 | 大人の量と同量 |
漢方薬を飲むタイミング
服用のタイミングは、通常、食前または食間といわれています。ただし、飲み忘れてしまった場合は食後にのんでもかまいません。服用回数は1日に2~3回などさまざまです。
漢方薬の副作用
漢方薬は副作用が少ないと言われますが、薬ですから副作用はあります。むくみや筋肉痛、動悸などが起こる場合もあります。不調を感じたらすぐに医師・薬剤師に相談しましょう。