神経因性膀胱
神経因性膀胱とは、膀胱を支配する神経の障害により引き起こされる膀胱機能の異常です。
膀胱を支配する中枢神経や末梢神経が障害され、排尿機能や畜尿機能に異常を来します。
障害されると、排尿困難・尿失禁・頻尿などの症状があり、悪化すると感染症や結石の原因となる
神経因性膀胱の原因となっている病気を治すことが、治療につながることは言うまでもありませんが、神経の病気は治りにくいものが多く、ほとんどの場合は、神経因性膀胱は慢性的に経過します。従って長期的な視野にたって治療にあたることが重要で、腎機能低下の防止、尿路感染症の防止、尿失禁に対する治療などに注意する必要があります。
薬物療法
過活動膀胱による畜尿障害がみられる場合には、抗コリン薬の内服投与が行われ、低活動膀胱による排尿障害の治療にはコリン作動薬が用いられます。
間欠導尿
残尿が多い場合や用手排尿・腹圧排尿が必要な場合には間欠導尿による排尿管理を行います。1回の導尿量が適切な量となるように導尿の間隔や飲水量について指導します。
カテーテル留置
何らかの理由により間欠導尿ができない場合にはカテーテル留置による排尿管理がおこなわれることがあります。